彼女には絶対に痩せる都力をしてほしくありません | デブ女との出会い系体験談

30キロは馳せたいと願うデブの彼女

俺はデブ専。

デブとしか付き合ったことがなく、日頃からデブの女を強く意識して行動している。電車の中や町でデブを見かけると注意して観察するし、逆に言うと、どんなに綺麗でもデブでない女には目が行かない。

いつからこうなったか。

青年期を迎えて女性との交際に関心を持ち始めた頃から始まっていたから、ある意味生来のものだったと思う。

その背景には自分が非モテ男という現実があった。普通の女から関心をもたれず、何度も失恋した。だがなぜかデブからは好かれた。以来デブに関心を持つようになった。俺の交際相手はデブ以外ありえない。

今交際している女も出会い系で知り合ったデブだ。85キロほどの体重があるそうで、おれより20キロほど重い。だがこの重さに感謝している。この重さは、俺の男としての人生を支える重さなのだから。

だが彼女は最近こんなことを口にするようになった。

「私も痩せる努力をしないと・・・30キロは減らしたいわ」

「なぜ」

「あなたからもっと好かれたいから」

デブ専の俺にとって痩せた彼女は彼女じゃない

太った女が痩せる努力をする気持ちは理解できるが、俺には迷惑な話である。彼女が仮に30キロダイエットに成功し、普通の女と見劣りしないレディに変身したらどうなるか。

彼女はきっと俺から離れ、もっといい男に乗り換えるに決まっている。デブでなくなったら、非モテ男と付き合う必要がないからだ。そもそも彼女がことを起こさなくても、どこかの男が彼女をさらっていくことも十分考えられる。これは恐怖だ。

「俺は今の君が好きだけどな」

「そう言ってくれるのは嬉しいけど、それ本心じゃないでしょ？　我慢しないで本音を語ってよ。痩せている女のほうがいいと思っているでしょ？　ねえ言って・・・痩せる努力をしなさいって言って・・・そう言ってくれたら私もその気になれるもん」

どれだけ説明しても俺がデブ専だということを信じてもらえない。

彼女はそれから痩せる努力を始めた。それが血の出るような努力であることは周りから見ていてわかった。

だんだんと彼女が遠のいていくようだった。

俺は日に日に彼女への関心が失せ、デート回数もセックスの回数も減っていった。

彼女がスリムな体になるのもそう遠くないかもしれない。

そうなったら別れようと考えている。

痩せた彼女は俺の彼女ではない。

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